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練馬区社会福祉事業団の特養の環境づくり 同時進行レポート

2008年7月23日 練馬区社会福祉事業団サービス向上担当河野氏と相談

練馬区内の認知症ケア研究会を通じて知り合った河野課長が来校され、初めの一歩を踏み出しました。事業団は、2008年4月より3年計画で「認知症ケア推進計画」を実施。サービス向上担当課が事務局として、この一環として環境づくりを実施する。メンバーは、特養やデイの主任クラスの現場スタッフが中心です。

大学は、科学研究費「プログラム評価理論・方法を用いた効果的な福祉実践モデル構築へのアプローチ法開発(代表大島巌)」の一環として、環境づくり支援と研究に取り組みます。専門家チームは、児玉桂子、古賀誉章、沼田恭子、大久保陽子、下垣光、小島隆矢となりました。

なお、練馬区社会福祉事業団は4特養、12デイサービスを有し、特養は全て区立として建設され、従来型4人室が中心。大泉特養と関町特養に認知症対応フロアがある。

HPは、http://www.nerima-swf.jp/

 

2008年9月12日 第1回環境づくり研修

第1回環境づくり研修

9:00~12:00と短時間に盛りだくさんとなりましたが、さすが練馬の精鋭揃い、十分ご理解頂いたようです。

  • 1)テーマ:施設環境づくりプログラムと認知症高齢者に求められるケア環境について学ぶ
  • 2)講義:①認知症高齢者に及ぼす環境の影響
  • ②6ステップの環境づくりプログラムの概要
  • ③施設環境の多面性への理解
  • ④認知症高齢者への環境支援のための指針(PEAP日本版3)
  • 3)ワークシートでPEAPとキャプション評価法を学ぶ
  • 4)宿題:各施設で環境づくりをする場所を絞り、キャプション評価法を用いて、自施設の評価を行う。さらに、PEAPの視点でキャプションカードを検討する。
  • 次回は、4特養に別れて、各施設の環境課題に取り組む。

 

2008年9月12日および10月22日 4特養の訪問調査

富士見台特養個性あふれる居室のしつらえ
富士見台特養個性あふれる居室のしつらえ

大泉特養和のコーナー
大泉特養和のコーナー

百聞は一見にしかず」と言うことで、次回の研修に備えて、駆け足で見学させて頂きました。ご案内頂いた、スタッフの皆様お世話になりました。同じ事業団でも、異なった印象を持ちましたが、大切なことは、スタッフがどのようなケアとそのための環境を実現したいかです。

富士見台特養:50名と小規模であり、すでにかなりの環境づくりがされていました。やや過剰なところもあり、「引き算が必要」との声がメンバーから出ました。

大泉特養:120名の大規模特養。認知症フロアでは、和の空間づくりが試みられています。認知症の入居者を集めて見守る傾向がありますので、居場所を選べるような環境づくりが必要だと思います。

関町特養:認知症フロアは、基本設計が使いにくく、ケアを難しくしている様子が見られました。全体に家庭的雰囲気にかけるので、落ち着ける環境づくりが必要だと思います。

田柄特養:定員を削減して来年から大規模改修に入ります。出来てからどう使うではなく、現在からケアに環境をどう活かすかのトレーニングが大切です。

 

2008年10月28日 第2回環境づくり研修

キャプションカードをPEAPの視点で整理する
キャプションカードをPEAPの視点で整理する

目標を設定する
目標を設定する

アイディアシート
アイディアシート

環境づくりの成果発表
環境づくりの成果発表

4特養に別れて、各施設で選んだ場所の環境づくりに取り組みました。9時から13時までの長丁場となりましたが、各施設に即した環境づくりのアイディアが出されました。

富士見台特養:
  • 場所(スタッフルーム前の廊下)
  • 目標(自分のペースで自由気ままに楽しい生活が出来る)
大泉特養:
  • 場所(テラス前の廊下)
  • 目標(安心して、くつろげる、快適なスペース)
関町特養:
  • 場所(ショートステイ居室)
  • 目標(安心して過ごせる)
田柄特養:
  • 場所(2階食堂)
  • 目標(自由に自分の好きなことをして過ごせる)

それぞれの施設事情を勘案して、いつからどのように実践するのか持ち帰り、検討することで終了しました。特養ごとに環境づくりに取り組む研修は、初めての経験です。今後、どのように展開するか楽しみです。


当日の、プログラムの概要は以下のようです。

①講義:「課題の抽出から、目標設定、解決アイディア出し」の手法を学習。
②ワークショップ: キャプションカードを基に、環境とケアの課題をPEAPで整理。
生活シミュレーションを行い、環境づくりの目標を立てる。
アイディアシートを用いて、解決案を考える。
③環境づくりの成果発表と専門家チームからコメント
④講義:環境づくりの事例を学ぶ
⑤今後の環境づくりに向けて、専門家チームが支援できること。

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