島根県介護研修センター(石見分室)での環境づくり研修 -詳細

研修会場いわみーる
高齢先進県、島根県浜田市で研修を行いました。

山陰本線浜田駅

浜田港
研修の概要
- 主催:島根県介護研修センター石見分室
- 日時:2007年8月4日(土曜日)~5日(日曜日)
- 研修名:施設の利用者を支えるための環境支援
- 研修テーマ:認知症高齢者への環境支援のあり方と環境づくりスキルを学び、ケアに生かす
- 研修の方法:6ステップの施設環境づくりプログラムに沿った講義とワークショップ
- 配付資料:施設環境づくりハンドブックPart1およびPart3
PEAP日本版3冊子、施設環境づくり事例のプリント(シルバー新報より)等 - 環境づくり支援ツール:キャプションカード(事前課題として)、
重要度・満足度マトリックスシート(A1)、
目標シート(A3)、生活シミュレーションシート(A3)、
アイディアシート(A1)
付箋(ポストイット 赤・黄・青 2.5×7.5センチメートル) - 使用機器等:パソコン+プロジェクター、書画プロジェクター(写真を写せるもの)、
ホワイトボード(3台程度) マグネット(沢山) サインペン(細黒) - 事前の課題:各施設の良いところと課題をキャプションカードにまとめて持参する
- 参加者:グループホーム、小規模多機能、特養、老健、療養型、養護、各職員合計28名
在宅系3グループ、施設系(ミックス)3グループに分かれる - 講師:児玉桂子(日本社会事業大学) 影山優子(西武文理大学)

講義の時はスクール形式で

ワークショップは5~6名のグループで

プロジェクター2台を駆使して視覚的に分かりやすく
研修の進め方
ステップ1
- 目的:認知症ケアと環境の関わりをPEAPの視点から理解する
- 1)認知症とケア環境について(講義)
- 2)認知症高齢者への環境支援指針(PEAP日本版3)を理解する(講義)
- 3)各自のキャプションカードを用いて、PEAPの視点から施設の課題を整理する
- 4)その結果を発表して意見交換

キャプションカードをPEAPの次元と照らし合わせる

グループでPEAPの視点から課題を話し合う

代表が前で発表して意見交換
ステップ2~3

重要度・満足度マトリックスシートを用いて課題の整理
- 目的:環境づくりの課題抽出や課題解決の手法を学ぶ
- 1)環境づくりの課題を抽出する
- グループごとにキャプションカードを、重要度・満足度マトリックスシートを用いて整理を行い、課題を抽出する
- 2)環境づくりの目標を設定する
- 目標シートや生活シミュレーションシートを用いて、環境づくりの目標を決める
- 3)環境づくりのアイディアを出す
- 環境づくりの目標を実現するためのアイディアをできるだけたくさん出して、アイディアシートを用いて整理する
- 4)グループごとに発表を行う
- たいへん貴重な意見が次々と出され、活発な意見交換がされた

環境づくりのアイディアを付箋に書き出す

アイディアシートのPEAPの次元に合わせて、
付箋を置く

各グループの環境づくりのアイディアを発表する
ステップ4~5
- 目的:身近な実践事例を通して、環境づくりの計画や実際を学ぶ
- 1)グループホームでの取り組み
- 2)従来型特養での取り組み
- 3)シルバー新報から
- ミニモデルの試み/旧型施設での取り組み/職員の研修に環境づくりを取り入れた例など
ステップ6
- 目的:環境づくりの効果やそのとらえ方を学ぶ
事前アンケートから
| Q1.研修参加の目的(複数回答) | Q2.現在の施設環境に満足していますか | Q3.これまでに「環境づくり」に取り組んだことがありますか | Q4.あなたの施設で「環境づくり」に取り組むとして何が障害になりますか(複数回答) |
|---|---|---|---|
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事後アンケートから
| Q5.PEAPを理解できましたか | Q6.環境づくりを具体的にイメージできましたか | Q7.今回の研修内容を職場にうまく伝えられますか |
|---|---|---|
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- Q5 PEAPについては、ほぼ全員が理解をした。
- Q6 環境づくりの目標や進め方についても、ほぼ全員が理解をした。
- Q7 今回の研修内容を自施設に伝えられるとするものは、8割に達する。
参加者の目的意識が当初から高かったこと、ハンドブックやツールの整備、各グループの成果のコピーなどが役立ったと思われる。
| Q8.今回のような環境づくりをあなたの施設でしてみたいですか | Q9.環境づくりについてさらに情報などは必要ですか(複数回答) |
|---|---|
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- Q8 今回のような環境づくりをしたいと思うものが9割を超えた。
- Q9 環境づくりに関してさらに必要なものは何かの質問に対して、他施設の実践事例が最も多いが、取り組みへの具体的な支援も4割に達する。
研修後の自由記述から ○は在宅系職員、●は施設系職員
- ○
- 環境づくりは難しいと考えていたが、順を追って勉強することで身近なものになった。
- ○
- グループワークだったので、他施設の方々と話すことができ沢山の情報を得られた。
- ○
- 環境づくりは、安全や見当識のためと考えていたが、もっと広い意味で環境づくりができることを知った。
- ●
- 今まで与えられた環境のなかでケアをしていかなければならないと思っていたが、身近なものから少しずつ変えていけば環境は大きく変わることを学んだ。
- ●
- 環境づくりにより、職員の意識が変わり、ケアの質の向上につながると感じた。細やかな気配りで入居者とスタッフにとり快適な居場所づくりをすることは、基本的に大切なことだと思う。
- ●
- 構造上できないと思っていたが、物理的な小さいことからできることに気づいた。環境づくりがケアの改善につながることが魅力だ。
- ●
- 施設か老朽化しているため問題は多いが、施設の考え方や方針が環境にむいていないため、自施設でできるかは疑問だ。
- ●
- 運営的な面で難しそう。施設長クラスが参加するとよりスムーズになると思う。
講師の感想―研修を終えて
- これまでは、単一種別の施設の職員を対象にした研修がほとんどでしたが、今回のように異なる施設種別の職員が同時に集まる研修でも効果があることが分かりました。
- 一般的に他施設との交流が少ない施設職員にとり、ワークショップを通じて有効な情報交換ができたようです。
- 参加者は目的意識が高く、研修後に環境づくりに取り組みたい意向も高く示されました。参加者の意見にもあるように、よりスムーズに進めるのは施設長クラスの意識改革の機会が必要だと思います。遠隔地であっても研修後の環境づくりを支援する手段が必要なことを痛感しました。
- 夏祭りの季節で、しかも土日にもかかわらず熱心に取り組まれた参加者の皆様ご苦労様でした。また、きめ細かく連絡を取りながら、研修の準備を進められた介護研修センターのスタッフの皆様にも感謝します。講師サイドも、いろいろ学ばせていただきました。有り難うございました。
さらにお土産まで
- 参加者の強い希望により、各グループの環境づくり成果(目標設定シート、生活シミュレーションシート、アイディアシート)のコピーが後日参加者に郵送されました。これが実際各施設で環境づくりにどう生かされたかも、今後調査させて頂きたいと思います。本当に皆さん熱心でした。








