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実践事例集:認知症ケアと施設環境づくり

認知症ケアと施設環境づくり-実践に学ぶ⑫

ウェブサイトで情報支援

現場レポート9

施設環境づくり実践プロジェクトでは、効果的にプロジェクトを進めるためにウェブサイトによる情報支援を試みました。情報支援とは、スケジュール機能によるプロジェクト進捗の共有を行ったり、掲示板を設置したり、各施設の環境づくりを研究者が取材しブログ形式で公開したりすることです。ブログとは、日々更新される日記風のウェブサイトの総称のことで、閲覧者が気軽に日記の内容にコメントできることが特徴です。図は、専用サイトの画面です。なお、実践プロジェクト専用サイトは、実践施設および研究関係者のみの限定的公開としました。

ウェブサイトを活用することのメリットは、変則勤務の介護職員が、随時更新される情報をオンデマンドで手に入れられるようになったことでした。これによって、実践プロジェクトの参加6施設が情報を共有でき、事例を参考にできたり、良い意味での競争意識を生み出すこともできました。

今日、ウェブのコンテンツ管理システムの発達によってウェブサイトが簡単に構築・更新でき、リアルタイムな情報提供が可能になっています。研究者側にとっても、実践施設に対して取り組み状況や他の施設の情報をすぐに発信することができました。こういった情報技術を活用することで、情報を流す時間とコストを削減できたと同時に質の高い情報を発信することができました。

しかし、課題も見えてきました。ハード面でいうと、施設内のIT環境整備が急務だということです。研究において、事務職員だけでなくフロアの介護職員にもインターネットとメールが自由に使用できることは、介護職とそれ以外の専門職とのコミュニケーション量を増加させることにつながりました。これは、環境づくりの実践にもよい影響を与えたといえます。年々パソコンなどの値段は下がってきており、低コストでIT環境を整備することは可能であると思います。ソフト面でいうと、情報発信の方針を決めることが必要だということです。ウェブサイトにおいては研究者側からの情報提供が主たるコンテンツになっていたため、施設側からの情報発信までにはいたりませんでした。プライバシーなどの問題から事例の取り扱いと公開方法については技術的にも方針としてもまだ検討すべき課題が残っていると思います。ある特養では施設での取り組みをブログ形式で公開しているところもあり、そのような積極的な情報発信の姿勢に学ぶことが大切だと思います。

研究グループでは、施設環境づくりに関する情報発信のために誰でもアクセスできるサイト「環境づくり.(ドット)COM(htttp://www.kankyozukuri.com)」も立ち上げています。実践プロジェクトで用いた「認知症高齢者への環境づくりのための指針PEAP日本版3」、「環境づくりハンドブック」、「キャプションカード」といったツールがダウンロード可能となっているので、ぜひご覧ください。

日本社会事業大学大学院・青木隆雄
シルバー新報 2006年(平成18年)7月28日

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