環境づくりページトップ

6ステップの施設環境づくり

「施設環境づくり実践プログラム」では、参加するメンバーが取り組みのステップを確認できるように6段階のステップを提案します。(参照:図1-2-1)

ここでは、施設環境づくりプログラム開発のきっかけとなったたちばなホームの例を取り上げます。

図1-2-1

ステップ1:認知症ケアと環境への理解を深める

認知症高齢者に及ぼす環境の影響に関する基本的な理解や環境支援の方向性について勉強会やグループ討議などを通じて学びます。PEAP日本版3を活用した学習は、参加者の環境への気づきを高めます。(参照:図1-2-2)

図1-2-2

ステップ2:環境課題を抽出する

環境課題の抽出に当たっては、PEAP日本版3の内容に縛られずに、日頃の体験や感性を大切にします。

施設環境のよくないと思っているところと同時に大切にしたいと思うよいところを取り上げ、スナップ写真に撮ります。その理由などの短いキャプションをカードに記す方法がおすすめです。

この方法は気軽に写真に撮るということで誰でも参加しやすいことが特徴です。写真を掲示したりしてお互いに見ることにより、課題の共有が促されます。詳細は、キャプション評価法を参考にしてください。(参照:図1-2-3)

図1-2-3

ステップ3:環境づくり計画を立案する

「どのようなケアを行いたいのか」からスタートすつことが重要で、そこから取り組みたい環境課題を絞っていきます。

フロアやユニットごとに環境改善チームをつくります。チームごとに討議を行い、解決案のアイデアを実現の可能性に縛られず自由に発想して、これをPEAPの8次元、環境の3側面(物理的・社会的・運営的環境)のなかに位置づけて整理を行います。PEAPでは、とらえきれない部分などは改めて検討します。ここで他施設の実践事例や環境デザインなどの知識やアドバイスを得られれば、広い視点から計画を立てることができるでしょう。(参照:図1-2-4)

図1-2-4

ステップ4:環境づくり計画を実施する

環境づくり計画は、非固定的環境要素(家具・小物など)や住み方・使い方の工夫など、取り組みやすいところから実施に移していきます。その効果を観察しながら、実際に環境づくりに使用するものを購入するのもよいでしょう。(参照:図1-2-5)

図1-2-5:事例1、事例2があります。

ステップ5:環境を使いこなす

環境づくりの成果を個々の入居者のケアプランや生活プランに生かしていくことが大切です。また、一度行った環境づくりは、季節の変化や入居者の状態の変化にあわせて、見直され、維持されることが必要です。(参照:図1-2-6)

図1-2- 6

ステップ6:環境づくりの効果を確かめる

評価

環境づくりによる施設環境自体の改善状況、スタッフの環境を活かしたケアへの取り組み、入居者の生活への影響などを、環境づくりの実施前と実施後に評価を行い、客観的にその効果を検証することが大切です。

発表会

成果発表会形式で、担当者が環境づくりの目的、取り組みのプロセス、実施内容について、自らの取り組みを客観視し、自らの言葉で環境を語ることは、ケアスタッフの環境への意識や知識の向上にたいへん有効です。(参照:図1-2-7)

図1-2-7:2ページあります。

総合的に見て

環境づくりが職員の意識を大きく変えることが分かりました。環境やケアへの意識が向上し、それは長く維持されました。各フロア約10万円の経費で、大きな効果が得られました。(参照:図1-2-8)

図1-2- 8:2ページあります。

6ステップのプログラムHOME|施設環境づくりとは?|PEAP

環境づくり.com 目次

☓閉じる

この目次パネルはキーボードの[F1]キーでも開閉できます。